2017年3月26日 四旬節第４主日礼拝
「 キリストの昇天 」 コロサイの信徒への手紙３章1〜３節
レントの中にあって、主イエス・キリストのご苦難を覚え、復活節への希望の時を、今わたしたちは過ごしている。
復活の後、主イエスは、神の右の座に上げられたと聖書は告げている。そして、その神の右の座につかれて、見えるもの見えないもののすべてをご支配しておられるという新約聖書のメッセージがわたしたちに与えられている。聖霊と御言葉によって、全世界、全人類を見えない形で支配しておられる。しかし、情報にあふれた世に生きているわたしたちは、神のリアリティーを感じることができていないのではないだろうか。それは、神の存在自体が、わたしたちの五感によってでは、決して捉えることができないものだからかもしれない。
聖書は、わたしたちの周りに起こっているすべてのことが、信仰の養いとなると説いている。すぐには分からなくても、信仰者にとってはジグソーパズルの断片のような自分の人生において、神はすべてのピースを整えて、人生の完成へと導いてくださっている。そこに三位一体なる神のご支配が存在している。
主イエス・キリストのご支配は、隠されているけれども広く行き渡っていて、信仰の心でしかそれを感じ取ることはできない。わたしたちは、神を直接目で見ることはできず、主イエスへの信仰を通して、聖書の御言葉と聖霊の働きによって、今はそれを感じ取ることはできるが、終りの日には、神ご自身とも直接まみえることができる。
わたしたちは、洗礼によって、主の十字架に死んだものとして、復活の生命に生かされることができる約束のうちに人生を送っている。主イエス・キリストのご降誕から十字架の贖い、そして復活から召天、再臨へと、神は、わたしたちの信仰の目でもって知ることができるそのご計画のうちに、わたしたちを置いてくださっている。