2017年1月1日　元旦礼拝
「先立ち給うキリスト」　ヘブライ人への手紙Ⅰ２章1～３節

　わたしたちは、一年一年、歳を重ねていくけれども、そのわたしたちに先立って、導いてくださっているお方がいてくださることは、感謝すべきことである。「こういうわけで、わたしたちもまた、・・・自分に定められている競走を忍耐強く走り抜こうではありませんか。」先人たちに見習って、今度は私たちの番であることを示している。これからわたしたちは、アブラハムやモーセの信仰を受け継いで、信仰の歩みを続けていくぞという決意を示している。
　信仰の歩み＝戦いは、まるできょうぎ競技をしているようなもので、わたしたちは競技をし、それを見ている観客たちが、わたしたちを応援してくれている。信仰生活を続けているというのは、目には見えないけれども、今は世を去った先人たちが、わたしたちの信仰生活を見守り、励ましてくれているということである。
　このキリスト・イエスを信頼していく生活から離れることなく暮らしていくとき、主キリストの救いの約束の中にわたしたちは生かされていく。自分の力だけに頼るところに、罪の解決は存在しえない。罪の赦しのために十字架に架かり、三日目に復活され天に昇って、父なる神の右に座しておられる主イエス・キリストを仰ぎ見て、信頼を寄せて共に歩ませていただくとき、神の祝福を感謝をもって受けながら、救いに生かされていくことができる。様々な重荷を負って人生を生きているわたしたちは、原罪を持っているが故に、その重荷を負い続けていかなければならない。しかし、主イエス・キリストが、わたしたちの罪を負ってくださり、しかも、わたしたちに先んじて進んでくださっているので、わたしたちは、身軽になって競技を続けることができている。わたしたち自身ではどうすることもできない罪を、神に委ねて信仰の生活を走り抜くことができる。
　人生の現実の中で、わたしたちに信仰を与え、その信仰を完成させてくださる主キリスト・イエスをこの世の終りの時まで見上げながら歩むとき、わたしたちに罪からの救いがそこに約束されている。