Merry Christmas and Happy New Year
20016年12月25日　クリスマス礼拝
「約束された救い主」　ルカによる福音書2章1～20節
　　　　　　　　　　　ミカ書　5章1～2節

　羊飼いたちは、天使に導かれてイエスを探しあてて礼拝し、神を讃美しながら、再び厳しく辛い羊飼いの仕事へと戻っていった。彼らは、辛い厳しい羊飼いの仕事に涙を流すことがあったけれども、キリスト・イエスに出会った後、彼らの流す涙は、真珠のように輝くものとなった。
　天ではすでに始まっている恵みが、イエス・キリストの降誕によって、地上にももたらされた。
一方、時の皇帝アウグストゥスは、厳格な徴税のために、住民の登録を命じたけれども、聖書は、神は救いの御業の成就のために、この権力者の行動をも用いられているのだと述べている。神は、人間に直接手を下されるのではなく、人間の行動と出来事を通して、御業を成し遂げていかれる。
　わたしたちを自由な者とされている神は、自由の中でのわたしたちの行動を通してなされる神への応答を待っておられる。直接には手を下されないという神の手法は、人の目にはおろかに映るけれども、神の御業のこの方法は、完全なものである。
　御子の降誕は、幼子を中心に、羊飼いやマリア、ヨセフが描かれ、皇帝アウグストゥスたちは、そのまわりの添え物として描かれている。イエス・キリストは救い主、マリアは神の御心に従う信仰の模範者として描かれている。
　人となって世に降されたイエス・キリストは、イスラエルの民の中にいる信仰者の一人として、また、一人の労働者として、聖書に記されている。神の御子は、働く労働者の中に来られた。冒頭の羊飼いは、まさにその象徴であるといえる。
　自分の仕事を通して、神の御業の成就につながることの喜びを確信することができる。神がお働きになっているのだから、わたしも働くと主イエスは言われている。
　聖書は、「言葉」自体が真理なのではなく、その言葉を通して証言されて生きておられる主キリスト・イエスが真理であるから、真理なのである。聖書を通して、生きておられる主キリストに出会うことによって、わたしたちは、神の御心を知ることができる。仕事の中に、救いが始まっている。神は、その生活の中にわたしたちを押し出してくださる。